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2026年、白金標準価格も3桁から4桁10000円に時代へ(白金コラム)

白金コラム

2025年12月22日(月)更新

2026年、白金標準価格も3桁から4桁10000円に時代へ

田栗満 (岡地アナリスト、日経CNBC出演、週刊エコノミスト寄稿

国内白金 週足

NY白金が、2008年7月以来の2000ドルを超え、一時2月限で2024.5ドルまで高値を試している。特に一連の値動きは、トランプ大統領の関税を機に、ロンドン市場からNY市場へと商品の移動が拡大し、ロンドン市場の1ヵ月物リースレートが一時は40%まで上昇するなど、ロンドン市場のプラチナが枯渇する動きを見せ、価格を押し上げている。

特にWPICやJM社、メタルズフォーカスなどが、プラチナ需給報告で3年連続の供給不足を予測し、貴金属で唯一低迷していた価格の下値を押し上げる動きを見せている。その状況下で、中国の宝飾需要が金価格の大幅な上昇で割安なプラチナへ移行する動きを強め、前年比でも躍進している。また中国政府は、中国国内で産出できないプラチナの購入を数年前から増加させ続けており、地上在庫の6割以上を保有しているとの憶測も流れている。

WPICは、2023年には150トンもプラチナの地上在庫が存在したが、今年の四半期の報告で地上在庫は2028年に枯渇すると指摘するなど、南アフリカ鉱山からの生産量が低下し続けており、世界需要とのアンバランスが今後も続くと指摘されている。

その状況で今回、米国の大手自動車会社フォード自動車が、電気自動車(EV)生産で方向転換を示し、ガソリン車やハイブリッド車の生産へ転換すると発表し、またEUも化石燃料を使う内燃機関車の2035年で新車販売禁止処置を緩和する処置を発表するなど、自動車触媒需要が4割を占めるプラチナにとって大きなインパクトになったと思える。

特に10月20日に中国商務省が上海黄金取引所のプラチナやパラジウムに対して13%の付加価値税を11月1日から課すと発表し、ロコ・チューリッヒのプラチナ価格に比べ250ドルのプレミアムが拡大し、11月27日には中国初のプラチナとパラジウムの先物・オプション取引が開始、441元で取引開始したプラチナ価格は活発な取引が行われ533元まで上昇するなど、WPICはレポートで「広州先物取引所でのプラチナおよびパラジウム先物の開始があり、これはプラチナの国内利用者に価格変動に対する直接的かつ規制されたヘッジツールを提供するゲームチェンジャーとなりました」と示唆している。

特に世界情勢は、中国のレアアースの輸出規制強化を受け、トランプ大統領は重要鉱物に対する国内生産回帰の動きを強めており、世界各国は資源争奪戦へ足を踏み入れた状況に捉えられ、希少性の高いPGMも同様に見直しの値動きが続くと思える。

そのため金価格に比べ出遅れ感が強かったプラチナ価格は、NY市場で今年115%の値上がりを示し、白金標準先物でも4686円の大発会から9370円まで4684円の上昇を行い100%の値上がりを示すなど、2026年は更なる高値を試す可能性が高まったと思える。

そのためNY白金が2008年3月に付けた史上最高値である2302ドルに向けて上昇を続けると思え、白金標準先物も4桁の時代が終わり5桁10000円の時代へ転換する年になると思える。