白金コラム
2026年3月2日(月)更新
価値の見直しは続く・・
田栗満 (岡地アナリスト、日経CNBC出演、週刊エコノミスト寄稿)
国内白金 週足

プラチナ市場における供給量第3位で、埋蔵量第2位の南アフリカの隣国であるジンバブエは、25日にすべての原鉱物およびリチウム濃縮物の輸出を即時停止の発表を行っている。輸出禁止処置は当面の間維持し、現在輸送中のすべての鉱物に適用すると述べている。
特に中国がレアアースの輸出規制を実施し、世界の重要鉱物に対する認識が180度変化し、発展途上国など資源国は天然資源の資産から多くの価値を得ようとしており、その事がサプライチェーンに不安定化をもたらしている。
アフリカのコンゴ共和国は、突然にコバルト禁止処置を行い、インドネシアはニッケルや石炭の価格を引き上げるため供給に規制を課している。
そのためジンバブエの発表で中国の広州先物取引所のリチウム価格は5%高を演じ、オーストラリアではPLSグループが最大7.6%高、米国でもシグマリチウム社が30%上昇、アルバマールは10%上昇している。
特にジンバブエでは、以前からプラチナ鉱山は存在するが、電力の発電能力が低く、充実した精錬施設を稼働させる事が難しく、同国のプラチナ鉱山(ジムプラッツ)などは南アフリカに鉱物を輸送し精錬しており、ジンバブエ政府は自国内での精錬し、輸出する事が出来ないため妙味が薄い状況であった。
そのため今回の処置は、プラチナにも波紋しており、25日に白金標準先物は10625円で寄り付いているが、27日には11839円を付けるなど高値を試している。また今週4日には、WPIC第4四半期PGM需給報告が控えており、昨年11月に予測した2026年の需給バランスが0.6トンの供給過剰が見直されるか注目される。
特にシバニースチールウォーターやノーザンプラチナなど企業決算を発表し、プラチナ価格の上昇もあり高収益を挙げている。しかしノーザムプラチナのCEOは、老朽化した坑道や過去10年間の設備投資不足により供給は減少を続ける見込みだと発言している。
ジョンソンマッセイ社も世界生産の70%を占める南アフリカのプラチナ生産量は2006年に530万オンス(164トン)をピークに2025年には390万オンス(120.9トン)に減少しており、今後5年間で生産量は約10%減少し、約350万オンス(108.5トン)になる可能性を指摘している。







































