白金コラム
2026年10月13日(火)更新
8,300円の底張り相場・・
田栗満 (岡地アナリスト、日経CNBC出演、週刊エコノミスト寄稿)
国内白金 日足

フランス政府が発表した予算案を巡る財政懸念から長期金利が上昇し、フランス10年債とドイツ10年債のプレミアムが2011年のユーロ圏債務危機以来の水準まで拡大している。
特にユーロドルは、8月21日の1ユーロ:1.1711ドルをピークに1ユーロ:1.1156ドルまでユーロ安:ドル高の動きを見せており、原油高・ドル高やフランスの政情・財政不安などを背景としたユーロ安が白金価格を押し下げる動きに結びついている。
特にユーロ圏債務危機の折も、ディーゼル車触媒需要4割を占める欧州経済の不安が引き金となり、白金価格は大きく値下がりを示した過去の値動きが存在しており、ドラギECB総裁がユーロ防衛に動きを見せた2014年11月に欧州議会での証言で、国債購入も含め、ECBは追加策を講じる用意があると表明するとともに、ユーロを守るためには「必要なあらゆる措置」を講じる考えを示した事を機に、貴金属価格は買い戻しの動きを見せている。
またECBは、欧州経済におけるインフレ率の高まりを受け、10月29日に開催されるECB理事会で政策金利を0.25%引き上げる確率がFRBより高く、前日にFOMCでFFレート誘導目標が据え置かれ、翌日にECB理事会で政策金利を引き上げる事になると、為替市場では金利差の縮小からユーロの買い戻しが起こってもおかしくなく、白金価格の買い戻しに結びつく可能性は高まると思える。
ただ先週から韓国株の下落が大きくなっており、日経半導体も週明けから7%安、となるなど、AIに対する世界的な成長懸念に対する半導体需要の後退は、PGM需要を押し下げる要因に結びつく可能性は高く、期待される成長分野の低迷から白金価格の戻りを抑える要因となる懸念は存在する。
しかし日足で見た値動きでは、今年13779円まで高値を試しながら、7月に7,714円まで下値を試しているが、8,000円で下げ渋る値動きを見せており、現在の水準も今年の底値に近く、下げても300円、戻れば9,500円に近付く値動きが期待されると思え、強気の対応が妥当に思える。
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