白コラム
2026年9月7日(月)更新
WPIC第2四半期PGM需給報告を控えた底固め・・
田栗満 (岡地アナリスト、日経CNBC出演、週刊エコノミスト寄稿)
国内白金 月足

ワイオミング州の観光地であるジャクソンホールでFRB年次フォーラムが開催され、新任のケビン・ウォーシュFRB議長は講演を行い「基調的なインフレはわれわれの目標に明らかに、十分な速さで向かっていると確信する必要がある。そうでないとすれば、やるべき仕事がある」と話し、「きょうは決定でなく、規律にコミットしてこの場に立っている」と指摘し、FRBのインフレとの闘いは終わっていない可能性があることを示唆している。
そのため9月開催のFOMCで利上げ期待は、講演前の36%前後から一時62.7%まで上昇し、NY市場の週末の終値時点でも59.8%と据え置き見通しを上回っている。
また週末の雇用統計では、非農業部門雇用者数が事前予想5.5万人増を大幅に上回る16.2万人増となり、7月の就業者数の2.3万人減も2.1万人増へ上方修正するなど、労働市場は労働市場が従来考えられていた以上に勢いがある事を示唆しており、利上げに耐えられる数字を見せている。
そのため「金利を生まない金」にとって金利上昇要因は悪材料であり、NY金は米国債10年物の金利が米国とイランの攻撃再開や40兆ドルの債務残高、AIに対する過剰投資などを受け、9月2日には一時4.812%まで上昇し、NY金は8月25日の高値4755ドルから9月2日には4329.2ドルまで下落している。
特に週末の雇用統計後は、金利要因で一時4412ドルまで下値を試すなど、金利要因に弱い一面を見せている。
しかしNY白金は、一時1785.1ドルまで下値を試すも1839ドルまで戻りを見せるなど米国経済の底堅い動きに景気商品の強みを見せている。
特にヴァルテラ・プラチナ(旧アングロ・アメリカ・プラチナ)のマーケティング担当であるイングラム氏は、世界のプラチナを搭載した水素トラックのシェアを20%確保する事が出来ると、需要の観点から186トンの需要を生む可能性を指摘し、既に中国では低コスト水素の生産者、流通業者、ユーザーによって中国全土で数千台規模の水素トラックが走行していると示唆しており、WPICやJM社、メタルズフォーカスなど3年連続の供給不足予測と合わせて、金利要因が存在しても需給要因を受け下げ渋る値動きが続くと思われる。
また今週9日には、WPIC第2四半期PGM需給報告が予定されており、前回の2026年は9トンの供給不足を予測や、地上在庫が需要の3ヶ月分を割り込むまで減少を示唆しており、この数字から何処まで進むのか注目される。
国内市場では下落幅の半値戻り達成と考えるとある程度の調整入りが考えられる中、最大で上昇幅の1/3押しの23,180円あたりを見ながら米国の雇用統計の数字と足並みを揃えて打診買いと思われます。
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