白金コラム
2025年12月8日(月)更新
2028年まで見直し相場は続く・・
田栗満 (岡地アナリスト、日経CNBC出演、週刊エコノミスト寄稿)
国内白金 週足

中国の広州先物取引所(GFEX)でプラチナとパラジウムの先物取引が開始している。
特に中国政府は、エネルギー転換と脱炭素化に注力する中、プラチナとパラジウムは優先的に位置付けられており、国家戦略的優先事項を直接支援するものであると世界プラチナ投資協議会(WPIC)のアジア太平洋地域責任者である鄧偉斌氏は指摘しており、「中国の資産運用会社にとって、プラチナは正式に有効な投資資産クラスとして位置付けられます」と言及している。
また「WPICの2026年初期需給予測には、現時点でGFEXによる投資需要増加は反映されていません。ただしGFEXのプラチナ・パラジウム先物による潜在的な上昇要因を考慮しなくとも、中国の現物地金・コイン投資需要は2026年に7年連続で増加し、453,000オンス(14トン)に達すると予測されています」と述べるなど今後GFEXの投資需要が増加するとWPICが発表した0.6トンの供給過剰予測は、供給不足へ変更される可能性が高まると思われる。
南アフリカでは先週に同国のプラチナ鉱山会社と代表して賃金交渉を行う権利を有している鉱山・建設労働組合(AMCU)は全国大会を開催し、今後5年間の全国執行委員会の会長に現在のジョセフ・マトゥンジャ氏が就任した。
今回の全国大会では、労働者の権限強化、組織刷新、経済的公正を目的とした7つの戦略的決議を採択し、闘争的で説明責任のある指導部を望んでいることを再確認したと述べている。
特に2027年6月でプラチナ鉱山とAMCUは2022年7月に交わした5年間の賃金契約が終了する事から、2027年は年明けから賃金交渉の要因が強まると思える。その意味合いからも今後プラチナ価格は、供給不足の継続に、地上在庫の減少と価値の見直しを続くる中で、新たな賃金交渉の要因を受け、2028年に向けて高値追いを続ける可能性は高まると思える。
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